子どもの肘内障(ちゅうないしょう)―お母さんに知ってほしい原因
お子さんが急に「腕が痛い」と泣いて、片腕をだらんと下げて動かさなくなる――そんな経験をされたお母さんはいませんか?これは「肘内障(ちゅうないしょう)」と呼ばれるケガかもしれません。3〜6歳の子どもに多く見られるもので、特に活発な時期のお子さんに起こりやすい症状です。この記事では、肘内障の原因や見分け方、骨折との違い、治療方法、予防の工夫について、整骨院の視点からわかりやすく解説します。
肘内障の原因
肘内障は医学的には「橈骨頭亜脱臼」といい、肘の関節の一部がズレた状態です。原因の多くは「腕を強く引っ張ること」。
- 手をつないで歩いていて、子どもが転びそうになりグッと引っ張った
- 抱き上げるときに手首を持ち上げた
- 遊びの中で兄弟や友達に腕を引っ張られた
子どもの関節や靭帯はまだ柔らかく、大人よりも外れやすいのが特徴です。そのため、日常生活の中でちょっとしたことで肘内障が起きてしまうのです。
症状と特徴
肘内障になった子どもは次のような様子を見せます。
- 腕を下げて体の横に固定し、動かそうとしない
- 手首や指は動かせるが、肘から上を使わない
- 「痛い」と泣くが、落ち着くと静かになる
- 腫れや変形はほとんど見られない
この「動かさないけど腫れが少ない」という点が、骨折との違いを見分けるヒントになります。
骨折との鑑別(見分け方)
肘内障と骨折は見た目が似ているため、慎重に判断する必要があります。
肘内障の特徴
・軽く触っても強い痛みを訴えない
・肘から上を使わないが、手首や指は普通に動かせる
骨折の特徴
触るだけで強い痛みを訴える
腕全体を動かせない
場合によっては変形も確認できる
「少し触っただけで泣き叫ぶ」「腫れや変形が目立つ」場合は骨折の可能性が高いため、必ず整形外科でレントゲン検査を受けましょう。
どうすれば良いのか?
肘内障は、整骨院や整形外科での整復によって数秒で治ることがほとんどです。
- 正しい整復をすると、「コリッ」とした感触があり、その直後から子どもは腕を動かせるようになる
- 数分〜30分程度で普段通り遊べるようになる
ただし、ご家庭で自己流で治そうとするのは危険です。誤った方法で引っ張ると、靭帯や関節を痛めたり、骨折を悪化させる恐れがあります。必ず専門家に任せましょう。
オステオパシー的な治療の視点
オステオパシーでは、単に「肘を元に戻す」だけでなく、全身のバランスを整えることを大切にしています。
- 肩や首の緊張が強いと、肘に余計な負担がかかる
- 骨盤や背骨の歪みがあると、体の使い方がアンバランスになり再発を招く
- 内臓や筋膜の緊張が間接的に腕の可動域を制限することもある
整復後に全身の調整を行うことで、再発予防や自然治癒力の向上につながります。
再発を防ぐための予防法
肘内障は繰り返し起こりやすいのが特徴です。日常で気をつけたいポイントをまとめます。
- 手を引っ張って抱き上げない
- 歩くときは脇を支えるか、手を優しく添える
- 兄弟や友達との遊びで腕を引っ張る動きを控えるよう伝える
- 一度起きた場合は数週間は特に注意する
こうした工夫だけで、再発のリスクを大幅に減らせます。
ご家庭での応急対応
「もしかして肘内障かも?」と思ったら、次のように行動してください。
- 無理に動かさない
- 冷やす必要は基本的にない
- そのまま安静にして整骨院や整形外科へ
慌てず、落ち着いて対応することが大切です。
まとめ
肘内障は、子どもの腕を強く引っ張ったときに起こる代表的なケガです。
- 腕を動かさないが腫れは少ない
- 整骨院や整形外科で安全に整復できる
- 再発しやすいので日常生活での注意が必要
- オステオパシー的な治療では全身のバランスを整え、再発予防に役立つ
お子さんが「急に腕を動かさなくなった」ときは、慌てずに専門家へ相談してください。
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