なぜ慢性痛は“治らない”のか?──レントゲンやMRIで異常がなくても痛みが続く本当の理由
「レントゲンで異常なし。でも、ずっと痛い」
そんな慢性痛に悩んでいる方は、全国に何百万人といます。病院を転々とし、湿布や薬、注射を続けても良くならない。
整体や整骨院に通っていても良くならない。
その理由は…痛いところばかり治療をしているからです。
検査で「異常なし」でも、痛みは本物
病院で行われる画像診断(レントゲン、MRI、CTなど)は、「骨の異常」「関節の変形」「炎症の有無」など、静的な構造を見るには非常に優れています。
しかし、それで何も見つからなかったからといって、「問題なし」と片付けてよいわけではありません。
実際には、**検査に映らない“動きの異常”**が、痛みを生み出していることが多いのです。
人の身体は、呼吸とともに『動いている』のが正常。
私たちの身体は、表面的な筋肉や骨だけでなく、皮膚、筋膜、内臓、神経、血管といったあらゆる組織が、日々わずかに滑り・揺れ・たわみながら機能しています。
たとえば――
・背骨は一つひとつが滑らかに連動している
・呼吸に合わせて横隔膜や内臓が上下動いている
・筋膜は筋肉と皮膚の間で滑る様に動いている
・神経は血流や圧の変化にたわむ
このような動きがあることで私たちは「快適に動く」ことができています。
逆に動きにない所があるからこそ「不快」という感覚が始まり慢性痛として表現されるのです。
「痛い場所=原因」ではない
多くの方が「腰が痛いから腰が悪い」「膝が痛いから膝が悪い」と考えがちです。
しかし、慢性痛の本当の原因は、痛みの場所とはまったく違う部位にあることがほとんどです。
たとえば腰痛でも、
・腎臓の下垂
・腸間膜の滑走不全
・骨盤内の血流障害
こうした内臓や筋膜、神経の動きの制限が原因となって、腰に痛みとして現れていることが非常に多いのです。
つまり、「原因のある場所」が、「痛みのある場所」ではないということです。
動きの異常は画像には映らない
現代の西洋医学では、「断裂」「炎症」「骨の変形」といった構造の異常には対応できます。
しかし、
・内臓の動きの左右差
・呼吸の偏り
・皮膚の張り
こうした**動的な異常(=動きの質や関連性)は、レントゲンやMRIでは捉えることができません。
結果的に、慢性痛は「原因不明」「ストレス性」などとされ、根本改善にはつながらないのです。
“治る”とは、動きを取り戻すこと
慢性痛を本当の意味で改善したいのであれば、
どこが動いていないのか?
どこで滑走が失われているのか?
呼吸や姿勢にどんな偏りがあるのか?
これらを手で診て、手で整えることが必要です。
たとえば
・筋膜が滑っていない
・内臓の動きに左右差がある
・呼吸が浅い
こうした動きの“詰まり”を解消し、身体に本来の滑らかさを取り戻すことで、痛みは自然に消えていくのです。
慢性痛は、身体からのSOS
最後に大切なことをお伝えします。
慢性痛は敵ではありません。
それは、あなたの身体が「ここに問題があるよ」「これ以上は無理だよ」と、必死に出してくれているSOSのサインです。
薬で無理やり痛みを抑えるのではなく、
「なぜ、今ここが痛いのか?」を知ること。
それは、自分の身体にもう一度信頼と敬意を向けることでもあります。
慢性領域における徒手療法(手技療法)は、「痛みを取る」ことが目的ではありません。
“動ける身体”を取り戻すことで、結果的に痛みが消える
そのアプローチこそが、これからの時代に求められる「本物の治療」だと、私たちは考えています。
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