はじめに
子どもの成長期に多い「成長痛」は膝や踵だけでなく、実は肘にも起こることをご存じでしょうか。特に野球やテニス、バレーボールなど、繰り返し腕を使うスポーツをしている小中学生に多く見られるのが「野球肘」と呼ばれる障害です。
肘の成長痛は「そのうち治る」と軽視されがちですが、実際には成長軟骨や靱帯、軟骨にダメージを与えているケースが少なくありません。放置すれば将来的な関節障害につながることもあり、適切な理解と早めのケアが必要です。
この記事では、子どもの肘に起こる成長痛や障害について、親御さんに知っておいていただきたい基礎知識と、オステオパシー的な治療・予防法を詳しく解説します。
子どもの肘に起こる成長痛の正体
成長期の子どもの骨には「骨端線(成長線)」と呼ばれる軟骨部分があります。この部分はまだ柔らかく、筋肉や腱に引っ張られることで炎症を起こしやすい特徴があります。
肘は投球やラケット動作などで大きなストレスがかかる関節です。そのため、繰り返しの負荷が骨端線や関節軟骨にダメージを与え、痛み・腫れ・可動域制限といった症状につながるのです。
代表的な肘の成長痛・障害
1. 野球肘(内側型)
- 原因:投球時の強い牽引ストレスで、肘の内側にある靱帯や成長軟骨が損傷する
- 症状:投球時の肘内側の痛み、腫れ、圧痛
- 特徴:繰り返すうちに靱帯損傷や疲労骨折へと進行することも
2. 野球肘(外側型)=離断性骨軟骨炎
- 原因:肘の外側に繰り返し圧迫ストレスがかかり、軟骨が剥がれる
- 症状:肘の外側の痛み、動かすと「引っかかる」感覚、可動域の制限
- 注意点:進行すると軟骨片が関節内に遊離し、手術が必要になる場合も
3. 上腕骨内側上顆炎(小学生に多い)
- 原因:ボールの投げすぎで骨端線に炎症が起こる
- 症状:投球後の痛み、肘の内側の腫れや熱感
- 背景:特に野球を始めたばかりの子に多い
「ただの成長痛」ではないサイン
親御さんが注意すべきチェックポイントは以下の通りです。
- 投球や練習中に肘をかばう動作をしている
- 「肘が痛い」と言っているのに我慢して練習を続けている
- 投げた後に肘を伸ばせない・曲げられない
- 腫れや熱感があり、押すと強い痛みがある
これらが見られる場合、「ただの成長痛」ではなく障害が始まっているサインかもしれません。早めの受診が必要です。
オステオパシー的な考え方
そね整骨院では、肘の痛みを「肘だけの問題」とは捉えません。
- 肩甲骨・胸椎・肋骨の硬さが原因で肘に負担が集中している
- 股関節や骨盤の歪みにより、下半身からの力がうまく伝わらず肘を酷使してしまう
- **内臓の疲労(特に肝臓・胃)**が右腕の筋緊張に影響する
- 筋膜の連続性により「肩〜前腕〜手首」のアンバランスが肘の障害につながる
オステオパシーでは、全身を一つのつながりとして捉え、痛みの根本的な原因を探りながら施術を行います。
そね整骨院での治療アプローチ
1. 問診・検査
- 投球フォームや姿勢の確認
- 肩・肩甲骨・股関節の動きを評価
- 成長線へのストレスが強いかどうかをチェック
2. メディセル筋膜リリース
- 前腕や上腕の筋膜を緩め、血流やリンパの流れを改善
- 炎症を和らげ回復を促進
3. オステオパシー的全身調整
- 骨盤や胸椎を整え、肩甲骨の動きをスムーズにする
- 内臓マニュピレーションで肝臓・胃などの疲労をケア
4. 関節モビライゼーション
- 肘だけでなく肩・手首の関節可動性を改善
- 投球動作全体がスムーズになるように調整
5. テーピング・サポート
- 内側型・外側型それぞれに合わせたテーピング法
- KTテープで投球時のストレスを軽減
家庭でできる予防法
1. ストレッチ
- 前腕屈筋群(握る筋肉)を伸ばす
- 前腕伸筋群(反らす筋肉)を緩める
- 背中や股関節も柔らかく保つ
2. 投球制限
- 日本臨床スポーツ医学会の基準を参考に投球数を管理
- 小学生は70球/日、中学生は100球/日を目安に
3. アイシング
- 練習後に15分間のアイシング
- 炎症を抑えて疲労回復を早める
4. フォーム改善
- 下半身主導の投げ方を指導
- 「手投げ」にならないよう体幹を使う意識を持たせる
親御さんへのアドバイス
- 「痛い」と言ったら必ず休ませる勇気を持つ
- 監督・コーチとも連携し、無理のない練習環境をつくる
- 成長痛の背景には「全身のアンバランス」があると理解する
まとめ
子どもの肘に起こる成長痛は、野球肘・離断性骨軟骨炎・上腕骨内側上顆炎など、将来的に重大な障害につながるものが多く含まれます。
上田市の「そね整骨院」では、肘だけでなく全身を診て、オステオパシー的アプローチで根本改善と再発予防を行っています。お子さんの大切な体を守るために、早めのケアと正しい知識を持ちましょう。
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